file13 給与明細をチェックするの巻

お金の流れは源流に近づくほどごまかせません。給与明細は必ず調べておきたいところです。給与明細を調べる上での注意事項をいくつか紹介します。

ポイントは２点。入るべきお金がきちんと入っているか。 そして、おかしなところにお金が流れていないかです。

まず、入るべきお金がきちんと入っているかですが、残業手当の額面が実際の帰宅時間と合っているかを調べます。残業が増えたと言っている割に残業手当が増えていないとおかしいです。もちろん、サービス残業もありますので、金額と一致していないからといって即浮気というわけではありませんが。そのほかにも休日出勤や有給休暇の消化などが記載されている場合はチェックです。

次に、おかしなところにお金が流れていないかを調べます。 給料からは、税金や社会保険のほかに、いろいろなお金が引き去られます。これを控除といいますが、犯人はこれを利用して、遊び用の隠し資産を形成している可能性があります。

よく使われるのが、財形預金。住宅や年金積立のために利用される税制面で有利な預金制度で、給料から天引きされます。この財形には、ほかにも一般財形と呼ばれるものがあります。これは他の財形と異なり、天引きで普通預金をするような感じです。税制面の優遇はありませんし、いつでもお金をおろすことができます。この一般財形を利用すれば、あたかも天引きで積立をしているように見せながら、隠し資産を形成できます。

また、労働組合費なども迂回預金の経路として利用されます。一般的には5,000円程度の組合費ですが、組合費名目で１万円程度お金を引き去り、一部を預金等に回したりすることもできます。給与明細に記載されている控除内容には注意してください。